「どうした？黒原…」
佐藤先生がびっくりした顔で、あたしを見ていた。

あっ…

一気に苛立ちが冷め、あたしは突っ立ったまま、フリーズしてしまった。
辺りを見回すと、みんなは気まずそうに目線をさける。
その態度に、冷めていた苛立ちが、また燃えだした。
「ちょっと気分悪いんで、保健室行ってきます！」
適当に言い訳をして、佐藤先生が何か言おうとしているのを無視し、ズカズカと教室から出て行った。
とにかく、早くあのうるさい教室から出たかった。