僕達は真っ赤な夕日の光の中で、顔を真っ赤にして見つめ合っていた。
この時間は、今と言う瞬間は、どんな価値のある美術品よりも芸術的で、どんなに便利なモノより僕の心を満たした。
限りあるモノだからこそ美しいと想え、大切にすることができると思う。
僕はこの瞬間を忘れないように、まぶたの裏に焼きつけようとした。
僕の隣には君がいる。
手を伸ばせばすぐに届く距離に。
何だってできる。
何だって伝えることができる距離に。
僕は君の手を握って、君の目を見つめた。
そして小さく囁いた。
「好きだよ。」
「私も。」
二人しかいない静かな教室に、二人の声が響いた。


