「おはよう平野!」

「真優ちゃんおはよー!」



翌朝。

賑わう教室に飛び込むと、クラスメイト達が次々に声をかけてくれた。


おはよう、と言葉を返すと、ただそれだけで、なんだか一日の始まりが幸せに思えた。





「おはよ、真優!」


そして、そう言ってサエも駆け寄ってきてくれて。


次々に登校してくるクラスメイト達を見渡していると、聖子、ノア、美波が順に揃っていった。



「ねぇ昨日のドラマ見た⁉︎」

「見た見た!超キュンキュンしたんだけど!」



たわいない話で、朝からキャーキャー盛り上がった。



「あはははっ」


ただ、楽しかった。



「あはははっ」


ただ、嬉しかった。



同じ空間で同じタイミングで笑う。


ただそれだけのことが、泣きたいくらいに…幸せだなって思えた。