俺は…弱かった。


死ぬってすっげー怖くて。

足がすくんで、動けなくて。

飛ぶなんて勇気は1ミリもでなくて。





「動けなかった…っ…行ってやりたいのに…俺っ…出来なかった…」




秀二はすっげー怖かったと思う。

足もすくんで、きっと迷ったと思う。


だけどあいつは…飛んだんだ。



ごめんね、と。

ありがとうを俺たちだけに残して。



イジメていた奴らには、

何の恨みも辛みも残さずに…


出さなくてもいい勇気を振り絞って…


夏の終わりに、消えたんだ。