ただ、情けなかった。
何も気付いてやれなかったことに、悔しさがこみあげた。
「五年間…俺は何をしてたんだろうって…秀二が苦しんでた時…俺、何やってたのかな、って…イジメてた奴らにももちろん腹が立ったし殺してやりたいって思ったけど…」
「…っ…うんっ…」
「自分が…許せなかった……自分自身に腹が立って…っ…俺…」
俺も死んでしまおうと思った。
死んで、秀二んとこに行ってやりたいって。
あいつ、すっげー寂しがり屋だし。
ひとりじゃ…絶対泣いてるって。
絶対、寂しがってるって。
だから…死のうと思った。
あいつと同じ場所で、同じとこから飛べば、すぐに秀二んとこに行けるんじゃねーかなって…思ったのに…



