「僕、嘘ついてました…すいませんでした!!」
目が合ってすぐに頭を下げられた。
「助けられんくて…ほんまに…すいませんでした…」
泣きながら、そう言われた。
その子は、秀二がイジメにあっていたことを話してくれた。
それも、小学生の頃からずっと。
俺たちがあの町に引越して転校した頃からずっと……
秀二はイジメられていた、と。
そんなバカな話あるか?
転校した頃は秀二は小学校の二年生だったんだ。
そんな幼い頃から…イジメなんて存在するのか?
考えても考えても…信じられなかった。
だけど、信じたくなくても、事実は事実なんだと思った。
わんわん泣きながら話してくれたその子の涙を見て、それが本当のことなんだと思い知らされたような気がした。



