泣きながら、あの夏の終わりを思い出した。



「んじゃ、いってきます」



最後に見た、あいつの笑った姿。


新学期の初日、俺にそう言って、学校へと駆け出して行った秀二の後ろ姿。


だけど、それが最後だったんだ。


生きていたあいつを見たのは、その時が最後だった。




それから…ほんの数時間後だった。


「何でだよ…何でこんなこと!」


変わり果てた姿で冷たくなってしまった秀二を見て、俺は泣き叫んでいた。



「秀二!何で…っ…何でだよっ…」


泣きながら、傷だらけになった体に向き合った。