雰囲気悪っ。


お母さんがウソをついているとは思えない。


だって現におばあちゃんはいなかったし、お母さんが連れて帰ってきてた。


「面倒くさいでしょ、おばあちゃん」

「え?」

「だって頭おかしいじゃん。お母さんが見つけてなかったらそのまま家に帰って来れなかったかもしれないのに」


あたしがそう言うとお母さんはふぅっと息を吐いて。


「そうね。…でも、お母さんは面倒くさいとは思ってないわ。おばあちゃん頭がおかしいわけでもない。ただ…忘れたくないものも忘れてしまう病気にかかってしまっただけなの」


そう言ってまたご飯を食べ始めた。