天国への切符




「聖子!ノア!そんなやつの話聞く気?」



後ろからサエの声が響く。



「ねぇ、聖子…ノア?あたしはもうやめるよ。これからを変えられるのは今しかないって…思うから」


「バッカじゃない?何語ってんの?キモいんですけど」



サエの声がまた大きく響いて。



その直後、先生が教室に入ってきた。



「席に着けー」



いつもと同じ朝。先生の声。


それぞれが静かに席に着いていく。



結局何も変わってないのかもしれない。



聖子とノアに…伝わったのかも分からない。



サエともちゃんと話が出来ないまま。



「吉岡は遅刻か〜?」




先生の声にチラッと後ろを振り返ると吉岡はまだ来ていなくて。


こういう時、あいつがいてくれたらな…なんて。


ちょっと頼りにしてしまっている自分に少し驚いた。