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「あのさ、サエ」
翌日。
登校してすぐに勇気を出してサエに声をかけた。
だけどサエは、相変わらずあからさまに無視。
「ちょっと話したいことがあるの」
でもあたしは引き下がらずに再度声をかけた。
まだ半数ほどしか揃っていないクラスメイト。
それでも周りの空気が変わっていく。
教室の中がだんだん静かになっていった。
「ねえ、サエ。お願い、ちょっと来て」
「やめてよ、痛いなー!触んないで!」
どうにか教室から連れ出そうと腕を引っ張ってみたけど、痛いなんて言われたら離すしかなくて。
「…ごめん」
とりあえず、謝るしかなかった。
「っていうか何?ここで話せばいいじゃん」
「…それは出来ないよ…」
「なんで?」
「大事な話だから」
「ぷっ、真面目な顔とか似合わないんだけど。ここで出来ない話なら聞かない。動くの面倒くさいもん」
サエがふざけたようにそう言った時、教室の後方から登校して来たばかりの聖子とノアが入ってきた。



