天国への切符




「てか全然食べてないじゃん、ダイエット?」


その夜のことだった。


おばあちゃんと三人でご飯を食べていると、お母さんが全然ご飯を食べてなくて。



「あぁ、うん、ダイエットダイエット!」



そう言ったお母さんの体が何だか少し痩せたような気がして目に止まった。



「そういや結構痩せたよね?長年ずっとダイエットとか言ってたわりに痩せる様子なんて全くなかったのに」


「ふふっ、そうね、お母さんも本気出せばこれくらい出来るのよ」


「ふ〜ん、じゃあこの唐揚げもーらいっ」


言いながら箸を伸ばした。



「はいはい、食べなさい」



そしたら珍しくお母さんはそう言った。


その瞬間、何だか変な気分になった。



唐揚げはお母さんの好きなものナンバー3に入るおかずで。


いつもなら、「ダーメ!」とか言って、伸ばした箸をパシッと止められるのに。



ニコニコしながらはいはい、とか言ってさ。