信じたくはない。
だって仮にもお父さんになった人だよ?
そんなこと、あっちゃいけない。
「美波、話してくれてありがとう。あたしもサエの顔の傷は気になってたから…」
「うん…」
「だからサエとちゃんと話してみるよ。あたし達のこれからのことも、サエの家のことも。サエに聞いて、ちゃんと話してみる」
「うん」
「それから…明日からは前みたいに美波に教室でも話しかけるし気なんて使わず普通に接してね」
美波にはサエのことで何か分かったらすぐに連絡することを伝えて、あたし達はそこで別れた。
だけど帰り道は、ずっと足取りが重くて。
サエのことばかりが頭に浮かんできた。
信じたくないけど。
でも、だとしたらどうする?
もし仮にそうだとしたら?
あたしに…何が出来るんだろう。



