「サエ、どうしたんだろうね?」 聖子の言葉に頷きながらあたしは携帯を手にしてサエに電話をかけてみた。 「…ダメだ、出ないや」 だけどどれだけ鳴らしてもサエは電話には出なかった。 「本当にどうしたんだろ?」 ノアも何だか心配そうだった。 こういう時、やっぱりなんだかんだ思いながらもあたし達は友達なんだなって思ったりもする。 昨日のように美波に対してやりすぎるところとか少し嫌なところもあるけど。 だけどいつも一緒にいるから。 ひとりが欠けると調子が狂うっていうか。