今は。

拓馬にいろんな事を教わったから、

〝ありがとう〟の気持ちでいっぱいだよ。


どんなに頑張っても、

拓馬を生き返らせる事はできない。


けど、私は他の人を救える。


拓馬のような多くの人を、

救える––––––。


だからもう私は謝らない。

1人で生きるこの世界は、

悲しくてさみしいよ。


拓馬といた時間は、

短かったようで、

長かったんだ。



「終わりよ。

あとはこの方の生命力で何とかしてもらうしかないわ。」


「はい、ドクター」