「優〜」
未来の声を聞いて、優は駆け寄ってくる。
ほんっと小さいなー。
身長低すぎ。
「早く花火やろ!」
しかも、
はしゃぎすぎだっつーの!
「きれ〜い」
未来の声に誘われ
視線をずらすと。
暗闇にいるあたしたちを、
花火の色鮮やかな光が照らす。
形に残したい。
なぜか、あたしは思った。
「あっそーだ。
優、未来と並んで。
写メ撮ってあげるよ」
「マジでー!!
ちょっと待って」
優の返事を聞いて、
あたしはケータイをバックから取り出す。
「ちゃんと笑ってねー」
そう言ってケータイを向けるものの、
暗すぎ。
あ、表情じゃないからね。
画面自体ね。
夜だから映り悪いし。
表情は‥‥
明るすぎ。
結局、最終的にはビデオカメラに設定して
優と未来を収めた。
録画が終わった頃。
「やっべ、誰か来る!」
その一言で、あたしたちは走る羽目に。
夜遅くに、子供だけで花火してるのがバレたら
怒られちゃうから。
学校で注意受けるし。
……え?
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