「お待たせしましたっ!」



ドキドキしながら息を切らせて近ずくと
蒼介さんが優しく微笑む。



どうして蒼介さんといると、
こんなに安心していられるんだろう。


どうして?


多分、それは、

蒼介さんが私を見つめる瞳の柔らかさが

お兄ちゃんと同じだから。



でも、

蒼介さんはお兄ちゃんじゃない。