家に帰って、
ママに声をかけられても
恥ずかしくて目を合わせることが
できなかった。

とりあえずお風呂場に駆け込んで
シャワーを浴びた。

シャワーを浴びてもなお、
体中に、蒼介さんの力強さや
ぬくもりが
のこっている気がする。

何度も抱きしめられて
力強い
蒼介さんの腕のなかで
耳にしたこと
触れたもの
すべてが夢のように感じられた。

帰り際のキスを思い出し、
ボッと顔が熱くなる。

でも、やっぱり
蒼介さんすごく慣れてるんだと
改めて思う。
そう思うたびに
チクリとしたものが胸に突き刺さる。

それに、蒼介さん、
私なんかで、本当にいいのかな…。

短い間に
いろいろなことがあり過ぎて
いろいろな想いが
頭のなかをぐるぐるとまわる。