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「ねぇ、ねぇ、モモちゃん。

朝、めちゃくちゃかっこいい金髪の人と
駅の近くの公園にいたでしょう!」




学校に行くと教室は大騒ぎだった。


やっぱり見られてた。




大きな可愛い目をくりくりさせて、
りなちゃんが聞いてくる。



「もしかして彼氏?」



「あの制服って 洸星学園だよね!」



有花ちゃんも興味津々だ。



「うわぁ、かっこよくて、頭よくて、
少し悪い感じ、いいなぁー!」



「違うの。違うの!」



慌てて訂正する。



「あんなにかっこいい知り合いがいたなんて、モモちゃんズルいなぁー!」




「あんな彼、憧れる~。」




ずっと隠していたお兄ちゃんなのに、

みんなの言葉を聞いていると
ちょっとくすぐったような


なんだか不思議な気分。