獣系男子×子羊ちゃん

蒼介さんは涙をぬぐった指先を
そのまま私の肌から離さず、

そのままゆっくりと、手のひらをひらき

私の頬を片手で包んだ。



そして、蒼介さんは小さく囁いた。



「あのさ、お前は窓のそと、見るなよ。

店に入ったときから
こっちをずっと見てる男がいる。

うちの制服着てる。
多分、あいつだ、間違えない。

さっきから、お前から目を離さない。

ちゃんと、仕上げ、しようぜ」



蒼介さんは、
そのままゆったりと座り

片手は私の頬を包んだまま
優しく私を見つめるけれど、


私は恐怖でからだが動かなくなる。



血の気がひいて、
体中がどんどん冷えていくような
恐怖感におそわれる。



頬に触れている
蒼介さんの手のひらの温もりだけが、
今の自分を支えてくれているように
感じられる。