幸せの花が咲く町で

「……智君、リハビリってそう長くはないよね?」

「え?あぁ、まぁ、それほどは長くないと思う。」

「リハビリのお金だけど……ひと月、どのくらいかかるの?」

「かおり……何言ってるの?
今だって、君にバイトまでさせてるのに……」

「そんなこと、気にしないで!
私は好きでやってるんだから。
お母さんだって、リハビリに前向きなんでしょう?
だったら、やっぱりやってもらった方が良いと思うの。
ねぇ、智君……リハビリのお金はいくらかかるの?」



次の月から、さらに、リハビリのお金が10万程余計にかかるようになった。
その他にも、お店の壊れた給湯器を買い替えたり、お母さんが帰って来た時のためにベッドを新しくしたり、細々したお金がかかり、一年も経った頃には私の貯金は使い果たされ、ほとんど底をついていた。
そのことには多少の不安を感じながらも、智君は相変わらず優しいし、お母さんもだいぶ良くなって来たということだったから、特に深刻に悩むようなこともなかった。



もう少ししたら、私の新しい人生が始まるんだもの……
智君と私の新たな人生が……



そう思うと、怖いもの等何もなかった。