幸せの花が咲く町で

「智君……ホストはやっぱりだめだよ。
智君の性格にも合わないと思うし……
そんな辛い想いすることないよ。」

「僕だってそう思うよ。
だけど、そうしないと母さんの治療費が……」

「……10万は私が払うから……」

「え?」

「だから、差額の10万は私が払うから、智君は今まで通り、バーテンとして働いて。」

「かおり…何言ってんの?
10万って言ったら……」

「智君のお母さんは、私にとっても大切な人だから。
心配しないで。そのくらいなんとかなるから……」



智君は、そんなお金は受け取れないって断ったけど、私が根気よく説得したら、ようやくそれを受け取ってくれることになった。



「ありがとう…かおりにはいつも助けてもらうばかりだね。
母さん、今の治療が合ってるみたいだから、それさえ済めば元気になると思うんだ。
毎日、かおりに会いたいってそればっかり言っててね……」

「そ、そうなの?」

「どんなに体調が悪い時も、孫の顔を見るまでは死ねないとか言って頑張ってるんだ。」

「……そ、そう……」

世間では、嫁姑問題のことをよく聞くけど、智君のお母さんは私のことを今からこんなに受け入れてくれるから、きっと、問題はないだろう。
もしも、智君のお母さんと同居することになっても構わない。

私はそんなことまで考えていた。