幸せの花が咲く町で

私は、早速メールの返信に取り掛かった。

気持ち的には、OK以外の何者でもなかった。
だけど……


私にはわかっていた。
気持ちだけではどうにもならない壁があることを……


もしも付き合うことになったら、智君と会うことになる。
でも、会ったらきっとがっかりされる。
だって、私は何の魅力もないただのおばさんだもの。
会ったらすべてはおしまい。
楽しかったメールもおしまい。
そうなるくらいなら、会わずにメル友として付き合う方が良いんじゃないか?
そんなことを考えつつも、私の本当の心は違うことを考えていた。



(智君に会ってみたい!)



声は素敵だったけど、もしかしたらルックスはそう良くないのかもしれない。
でも、私はそんなことは気にならない。
通話料のことまで気遣ってくれるような優しい人だもの。
しかも、明るくて面白いし、すごくストレートなのはきっと真面目だってことだろうし。
それだけで十分だ。


そして、もしも、智君がこんな私でも良いっていってくれたら……



心配するようなことではないのかもしれない。
意外とうまくいって、年末あたりには結婚してたりして……
そんな想像をしている自分に、なんだか少し恥ずかしくなったけど、気分は良かった。



(そうよ…だめで元々!
少しは勇気を出さなきゃ!)



私は勇気を奮い立たせ、智君との交際を前向きに考えると送信した。