「愛奈、良く聞いて!!今はまだいいの。年をとって皺くちゃのおばあちゃんになった時、一人って寂しいよ。元カレのこと引きずって結婚しないなんて勿体ない人生にしちゃダメ!元カレよりもイイ男捕まえて幸せにならなくちゃ!」


「イイ男ね……あれが!?」


考えただけでも有り得ない。


「付き合ってみないとわからないじゃない!」


順一もオススメだって言っていたのに……と、言われたって困る。


「ありがとう、綾香。気持ちだけもらっておくよ。それよりも、結婚おめでとう。順一さんなら絶対に幸せにしてくれる。良かったね!」


ニッコリと綾香を見れば、涙ぐんでいて、びっくりする。


「愛奈におめでとうって言われると重みがあるね。今すぐ結婚とか恋愛とか考えなくてもいいからね。私が結婚の良さ証明してあげるから見ていて」


二人でハグして半泣きになっていてふと思う。


「綾香!時間大丈夫だっけ?」


ヤバいと半泣きのまま手を取り合い、笑いながら走り出した。