僕は異常と言えば異常だった

なんか可笑しいは僕にだってわかった

自覚してるとこだけはましだと思う

外見だって地味だし、存在価値薄いし

おまけに長い黒髪、黒い瞳、黒い眼鏡

どれだけ黒いの…僕


そして勉強だってできそうに見えるらしいが

全然できない

いや、普通の人よりできない

運動音痴で

方向音痴で

機械音痴…


そして何に対しても不器用



こういう子


中々いないと思う


「聞いてる?」


「えっぁ…ごめん」

僕を見ながら不機嫌そうに見る由樹


今は図書室で椅子に座って話をしていた


勉強とかいろいろ


「もう…ちゃんと…聞いてよ」

「ごめんごめん」

なんて怒る由樹を無視して教科書に目を移した

崎原 由樹とは昔から仲良くて、何かしら縁のある子



よく僕のところに来てくれたんだ


「ジュース飲む?買ってこよっか?」


そう聞かれて

「いや、いいよ由樹大変だから僕が行く」

そう断ると

僕の腕を掴んで

「買って来る…」と行ってしまった


なんか天然っぽい由樹

いや天然だった…

この前コーラ買って来る!とか言って


普通にファンタ買ってきたくらいだからね

あれ面白かったな…

なんて思いながらも


「宿題やんないとね…」


僕はペンを走らせた。