思わず目を閉じたが、一向に頭への衝撃はない。



何が起こったんだ?



ゆっくり目を開けると、そこにはボールを右手に持って呆れたような目でこっちを見る海斗の姿があった。



「来ないでくださいっつって避けるボールがあると思うか?」



「いつか私が生み出す」



「馬鹿か。俺のキックの威力はハンパねえぞ。頭割れなくてよかったな」



「あんたのキックだったのぉ⁉︎」