その日、私は海斗に手を引かれて家に帰った。
お父さんもお母さんも私を見ようともしなかった。


でも。
私は嬉しかった。



やっと期待という名の鎖を取れたんだって思ったら嬉しくてたまらなかった。



どんなに家族が私を嫌っていても、私を包む温かい手があるから。
1人じゃないって思えたんだ。