先輩のそばにすり寄って、私は運動場に向かっていた。


その後ろを凄い険悪な空気を撒き散らしている海斗が付いてくるという何とも異様な光景。


思わず、鼻歌を歌いながらスキップしたくなったが、堪えて歩く。


「ここが部室だよ。」


さすがに、鬱陶しそうな顔だったから少し離れて言った。

「ありがとうございます!入っていいんですか?」


「おう。」


上機嫌でドアを開け大声で言った。


「失礼しまーす!」


その瞬間、クラッカーの音が鳴り響いた。
某然としていると、部員たちが声を揃えて言った。


「ようこそ、サッカー部へ!」