「じゃあー、裏方役を決めなきゃ行けないんだけどー。とりま、残った人はみんな裏方だよ?」

そう言って、カッカッと黒板に白いチョークで文字を書いた。

脚本 (1〜3)
音響 (何人でも。)
証明 ”
大道具(10)
小道具(5)

「よしっ!じゃあ、まず脚本!立候補が無かったら、推薦とかね!
じゃあ、やりたい人ー!」

パンパンと手についたチョークを払いながら呼びかけた。

まあ、予想通り立候補は誰もおらず。

「推薦ー‼︎」

「はいはーい!未苑ちゃんがいいと思うー!」

そう言って声をあげたのはまたもや里緒奈ちゃん。

「へっ?私っ?」

指名された未苑ちゃんはあたふたとしている。
ちなみに未苑ちゃんは大人しめな子で、里緒奈ちゃんとはあまり接点がなさそうだったのに。

つくづく思うけど、里緒奈ちゃんは本当に人の良いところたくさん知ってるなあ。

「未苑ちゃんねー。携帯小説書いてて、総合ランキングの上位常連者なの♥︎
まじで文章力ハンパないから!」

「そうなんだあ♪未苑ちゃん!お願いしていいー?誰か他の子を指名してもいいから。」

「わかっ…たっ‼︎1人で大丈夫だよ。」

「ありがとっ‼︎里緒奈ちゃんもありがとね!」

「いえいえ♪」

微笑みあって2人は席に座った。

「じゃあ残りは自分の名前を横にチョークで書いてってねー。」