ピッピピーーーーー。

今まで勝ってばかりだったから、この音は喜びの合図でしかなかった。

だけど、こんなにこの音が悲しみだけの音に聞こえるなんて…。

選手たちはみんな、地面に座り込んで泣いていた。

終りの礼をする時もみんな手で顔を覆っていた。

監督も、ベンチのメンバーも全員が涙を流していた。

ここまで、必死に上がって来たから。

ここまで、ただ全力でやってきたから。

気づけば、私も涙を流していた。