「つまり、葉月は海斗君に誘われて、今日、お祭りに行きました。
だけど、海斗は舞友を先に誘ったっぽく、つい、勢いで返事を聞いてしまいました。

結果、フラれてしまった。
てわけね?」

「完璧…。
でも、私傷ついてるんだからねっ⁉︎」

ズバズバと真っ直ぐに言葉にする美玲に尊敬してしまうよ。


「ふざけんな…。」

「へっ⁇」

美玲が滅多に出さない荒い口調に思わず、素っ頓狂な声を上げてしまう。

「意味わかんないんですけど⁉︎
散々、期待させるようなことしといてさ、お祭りに誘ったのも、舞友が行けなかったから⁉︎
良い加減にしろよ。あいつ‼︎」

「美玲…」

「葉月はムカつかないの?あいつに。
振り回されまくったんだよ⁉︎」

本当に嬉しい。

いつもクールな美玲がここまで、感情を見せるなんて…。

だけど…。

私はゆっくり話した。

「確かにムカつくよ。
すっごいイライラする。
だけどさあ、それ以上に好きなんだよ。
馬鹿みたいに、途方もなく。
好きなんだよ…。
ほんと嫌になるよ…。」

そう言ってると、また涙がこみ上げてきた。

「でも…もう話したくない。
海斗とも、舞友とも。
元の関係に戻りたくない。
それじゃ、ダメかなあ…?」

「馬鹿っ‼︎
いいに決まってんでしょ‼︎
あんな奴おもいっきり、無視してやんなさい。
舞友だって。
嫉妬なんて当たり前でしょ。
それを溜め込むなんて絶対不可能。
やられたらやり返しなさい‼︎」

流行ったなあ…。

「ありがとおお…。」

そういった瞬間、枯れたはずの涙がまた湧いてきた。

「たくさん泣きなさい。
誰も責めないから。
みんな褒めてくれるわ。頑張ったあんたを。」

「うっ…ん!!」

それを合図に大声で泣いた。

さようなら。

私の想い。