「私っ…海斗に…フラれちゃった…っ…」

「辛かったわね…。1人で耐えさせてごめんね…?」

美玲は優しげな顔で背中をさすってくれた。

でも、やっぱり美玲様は美玲様だった。

「だけどね?葉月。順序よく話してくれないとわからないわ。」

「ふふっ…。」

「何笑ってんのよ…」

「美玲が変わらないから。」

どんなに、苦しい状態でも、
優しく、
厳しく、
そんな誇り高い美玲でいてくれる。

今までたくさん、美玲に感謝したけど、本当に今日は感謝だよ。

「美玲。ありがとう。」

はっきりとした口調でそう言って美玲の目を見つめた。

すると、美玲は少し、驚いたような顔を見せて。

そして、あのとても綺麗な笑みを浮かべたのだった。