「あー、それは結構くるね。」


「わかるんですか？」


すべて話し終えると、渋そうな顔で頷いた蓮先輩、思わず聞き返す。


「まあね。俺も色々あるんだよ。」


「へー。」


「それで、海斗がその子をスキかもしれないって話だけど。
そんなの仮定の話でしょ？
そんなんで挫けてるようじゃ、片想いなんて続けられないよ。
もう告白したなら、思いっきりぶつかって行かないと、葉月ちゃんが海斗とうまくいく可能性はあるわけじゃないけど、ないわけでもないんだから。」


その言葉はすうっと私の心に落ちてきた。


そうだ。


心の中で思ってるだけじゃ何にも始まらない。


スキならちゃんと行動しなきゃ。


「だーいじょうぶ。
葉月ちゃんなら出来るよ。」


安心させるように笑いかけてくる蓮先輩に、思わず微笑んで言った。


「もちろんです。
ありがとうございます。」