「お、ありがとな。こんなメニューたくさん書いてあるってことは部活に来るの終盤になりそうだな。



相馬が来ねぇと気を抜く奴らもいるからな……



ゴールデンウイーク明けだし一回絞めるか」



坂井先輩はそう言うと、バスパンのポケットの中に紙をしまっていた。



し、絞める?まさか部長も実はすっごく怖いの?



と思ったけど、そんなこと聞けるわけでもないからささっと部長のところから逃げてきた。



今日も暑いし、二階の窓を開けに行こうと思って、タンタンと軽い足取りで階段を駆け上がると一人の男子が目に入った。



彼は、運動をするようなジャージなどの格好をしてるのではなく、制服姿で長身の人。



横顔しか見えないけど、それでもすっごくかっこいい。



色素が薄くてダークブラウンの短髪に



きれいに通った鼻筋、そしてビー玉のような大きな二重の瞳。