相馬先生は二十代後半だけど、見た目は二十代前半にみえる学校でもかなり若い先生。



普段は体育の先生で明るくてとっても優しい先生なんだけど、



部活になるとガラっと熱が入って怖くなって



部員があまりにも酷いプレーをしたり、部活をサボったりするのが耳に入ると



体育館中に響き渡るくらい怒鳴ったりもする二面性をもつ先生だ。



「分かりました!坂田部長に渡しておきますね」



「ああ、頼んだぞ!マネージャーの2人も水分ちゃんと部員達と同じ時間に取れよ。じゃあな」



相馬先生は教官室の壁にある掛け時計を見て一瞬やばい!という表情を浮かべると体育教官室のドアをガチャンと閉めた。



その頃には部員もほとんど体育館に来てバッシュを履き始めていて、ボールやタイマーを出したり早い子たちはもう準備を始めていた。



「坂田先輩、相馬先生がこれから職員会議みたいで今日のメニューの紙を預かりました。



あと、大会が近いから怪我だけはしないようにって」



わたしはちょうど体育館に入って来た坂田先輩に声を掛けた。