「…おい!聞いてんのかよ?」
彼はそう言いながらわたしの方に一歩一歩近づいてくる。
そのたびにわたしの体はどんどん硬直していく。
「き、聞いてるよ。
どうやって反応すればいいかわかんなかっただけだもん」
本当は望月くんの声を掛けられて圧倒されてたんだけどね。
初対面だからそんなこと言えるわけないし。
「でさ、あんたってバスケできんの?
マネージャーなのにバッシュ履いてるけど」
そう言って望月くんはわたしのバッシュを見た。
それを聞かれてそんな細かいところもよく見ていることに気付いて、
彼はただいつもギャラリーからボーっとバスケを見てるわけじゃないんだって分かったんだ。

