ごめん、 今日は抱く気なかったけど 抱かずにはいられそうもない。 舞はそんな俺の弱い感情を受け取ったように唇を重ねた。 さっきよりも俺を瞳いっぱいに映して。 「優しくできなかったらごめんな」 「渉のこと大好きだから大丈夫だよ?」 弱った心 不安になった心 すべてを優しさで包む舞。 ────この日は、舞に涙を流させてしまった。 それが快楽の涙か俺を察した涙か、 俺にはわからなかった。 渉 side 終