桜が咲き誇り、空は青々としている。
私は新しい制服を着て、舞い上がっていた。
正直、ここの制服嫌いじゃないなぁ
ブレザーって憧れてた…
そして、お仏壇の前に立つ。
「お母さん。どう?高校の制服。」
そう問いかけても、返事はない。
わかってる。
でも、見ていてくれてると信じてる。
「…行ってくるか。…いってきます。」
そして、私は学校にむかった。
学校は、家から少々距離があった。
あ〜ぁ、入学式とかだるいなぁ
サボる場所でも探すかな。
そして、下駄箱に行き、教室を確認。
「2組か」
そして、2組に到着。
ガラッ教室のドアをあける。
バッと視線を感じる。
なにみてんだよ、めんどくさ。
いちいちみてんじゃねーよ
「…なに」
睨みつけるだけで、みんなは見なくなる
あー、やっぱ入学式なんで来るんじゃなかった。
ほんと、イライラする。
窓側の席に腰掛ける。
ま、一応うしろの席でよかった。
退屈しそうな3年間になりそうだな
「おっ、ゆうじゃん」
「えっ?」
見上げると、幼馴染の弘樹がいた。
弘樹は、黒髪に金のメッシュがはいったなぜかとモテる幼馴染。
「弘樹、ここの学校だったけ」
「おいおい〜、幼馴染の行く高校くらいしっとけよなぁ」
「別、興味ない」
「はっ、さすがだな。」
その時だった。
ガラッ
「へ〜、ここが2組ね!みんな!よろしくな!」
黒くもなく、茶色くもなく、少し盛られた髪型で、身長は175cmぐらいだろうか。
いかにもムードメーカーと言えるような男子が教室にはいってきた。
うわぁ、苦手タイプ。
うるさそうなやつ。
「お前、もろ顔でてっぞ。」
「は?なにが」
「こいつは苦手タイプだな〜。って顔」
「別、顔にでててもいいじゃん」
すると、その苦手なタイプの男子は私の隣の席に座った。
「俺、ここの席か!」
そして私に気づく。
「俺、久我山真哉。よろしくな!お前、なんてゆの?」
「…上内憂。」
「…と、その幼馴染の三浦弘樹だ」
「ゆうと弘樹かー!よろしくな!っつかお前ら髪型かっこいいな!」
「そうかー?」
あの、ばか。
なに打ち解けてんだよ。
あーもうたえらんない。
教室を出ようとすると、
「ゆう!どこ行くんだよ!」
真哉にガシッと手をとられる。
バッ!
「やめてっっ!!」
思いっきり手をふりはらう。
「な、なんだよ…?そんな嫌がることないだろ?」
手を触れるのは怖い。
あのお母さんの冷たい手を思い出してしまう。
私の手に真哉の手が近ずく。
「やめてっつってんだろ!」
パンッ!
「いって…」
思いきり叩いてしまった。
こいつがいけないんだ。
全て自業自得。そうだよ、自業自得だ。
「…もう、私に関わるな。」
そう言って私は教室を出た。

