落ちている黒色の傘を拾い、廣木君に渡した。





「…紗絢?」





ごめんなさい、廣木君。





「…風邪、引かないでね」





きちんと笑えてるか、分からない。



今は彼の気持ちに答えることはできない。



ごめんなさい、廣木君、傷付けてごめんなさい。