「俺が不審者と間違われて竹刀を持った教師に絡まれてる間にお前は何呑気に寝てんだよ」 「不審者だろ」 「うっせえ。飛鳥の名前ださなかったら警察呼ばれてたっつうの」 “竹刀を持った教師”はきっと体育教師である岩鞍に違いない。 ダイナミックな技を繰り出してきた岩鞍を思いだした智輝の顔は、青褪める。 「お前んとこの教師、野蛮すぎ」 「知るか。あいつ等に言え」 「無理。絶対無理。あの教師には二度と会いたくねえ―――って、ん?」 智輝はあることに気付き、飛鳥の顔を凝視する。