「僕が嫌がらせの犯人だと思ったのは君を好いていたからだろう?」 「…っあ、ご、ごめんなさい。 本当にごめんなさいっ。 わたしの勘違いでっ」 「まず僕を疑う前に、疑うべき怪しい奴がいるだろう」 眼鏡を上げる杉浦君は、探偵に見えた。 「君の近くにいる奴が犯人だ」 キラリと光る眼鏡に息を呑む。 わたしの近くってそんなの…。 A組の誰かって事? 震える口元に手を添えた。