「お前は教室に行け」 ボロボロになった上履きをゴミ箱に投げ捨て、飛鳥はそう言った。 「飛鳥はどこに行くの?」 「予備の上履きを貰いにね。俺が付いてくから紗絢ちゃんは先に教室行ってていいよ」 智輝君が笑ってそう言い、肩を押される。 でもわたしは顔が見えない飛鳥を心配げに見つめた。 何だか様子が可笑しい。