どうやら、交通事故らしい。 嫌なところに出くわしたと舌打ちし、さっさとズラかろうと思ったそのとき。 智輝は近くに転がるヘルメットに目が奪われた。 「(あれは確か、 飛鳥の――‥)」 冷めていた頭に血が昇り、ハッとする。