「…待ってると思っただけだ」 「飛鳥…」 「…悪い、行けなくて」 「ううん、今飛鳥が傍にいるからもういいよ。無事で良かった…」 「…紗絢」 飛鳥からの熱い視線を感じる。 その眼差しにわたしの顔も上気した。 赤く染まる頬に手を添えられてジッと見つめあっていれば、急に叫び出した智輝君にまたもや邪魔されてしまう。