ゾクッとした智輝は手の力が抜ける。 緩まった手をふりほどき、飛鳥は赤くなった手首に手を添えると、また智輝を横目で見る。 「…何も知らねえやつが出しゃばるな」 「…」 「…これは俺と紗絢の問題だ」 「…」 「…次、調子付いたこと吐かしてみろ。テメエと言えど容赦しねえ」 黙って聞いている智輝を睨み付けると、バイクの止めてある場所に向かう。