「紗絢は、ただ選べば良いんだよ。彼女を傷付けて他の女に走る男を選ぶか、今手を差し伸べる男を選ぶか。俺が好きかどうかなんて関係ない。ただ楽になりたいか、なりたくないかだ」 「それって、」 「もう辛いなら、俺を選んで」 そんなの、反則だと思った。 廣木君の腕をギュッと握る。