「美日月島か・・・」

骸は、リビングで書類に目を通している。

「ここに逃げ込むとはな(笑)」
「奥方様らしい(笑)」

春河家や凛香達の行動を調査したものだった。瀧蒸も一緒になってその書類に目を通していく。

「漆黒の女王、美麗をどう攻略するかが鍵だな。」
「それに、向こうには大王の犬どもいる。陸・海・空それぞれの支配者も攻略が必要だ。」
「お前の元・主(あるじ)もな。」

書類を見ながらそう話す骸と瀧蒸。その話に割り込むように「それは僕に任せて(笑)」と言う子供のような声が聞こえる。彼らが振り向くと、尚澄がニコニコしながら笑っている。

「お前は部屋に居ろっていっただろ(怒)」
「だって、気になるんだもん(笑)それに、もっと注意しないといけない奴らもたくさん居るよ(笑)」

尚澄は、後ろに隠していた書類を勢いよく机の上におく。そこに書かれていたのは、弦龍と虎黎の事だった・・・。