「そう言いながら、実穂は私や千夏から離れていたよね?
そうして祐子たちに否定するように見せかけて、本当は噂を信じさせるようにしていたんだよ」

薫の言葉に、みんなが実穂を見た。
顔を伏せた実穂。
顔を上げると、薫を睨みつけながら言う。
「そんなの…証拠なんてないじゃない!」

「そうね。証拠はないわね。でも、証人ならいるわよ」
そう言ったのは三澤さん。
彼女の隣には、三澤さんと同じクラスの女子。

三澤さんが話し始める。
「彼女、私と同じクラスの川野啓子ちゃん。深澤さんと同じ中学で、今も仲がいいらしいの。
うちのクラスには、川野さんが浅井さんの噂を広めていたみたい。
クラスの女子全員に確認したから間違いないわ。
で、川野さんの交流関係を調べたら、深澤さんがいて、2人が話しをしてる姿も確認してるわ」