7年越しのラブストーリー

「紅茶でいいか?」
真尋くんに聞こえた。
「うん。あっ、私が準備するよ」
答えるが、
「すぐだから、千夏は座って待ってろ」
と言われた。

言葉通り待っていると、トレイにティカップを載せてきてくれた。
ショートケーキと一緒にいただく。

「おいしいね」
と言うが、正直、味なんて分からない。
テレビが点いていて、今年流行り(ハヤリ)の歌が流れているが、全く耳に入ってこない。

ケーキを食べ終え、キッチンで正直を洗う。それを真尋くんが濯いでくれた。

時刻はもうすぐ10時。

リビングに戻ると、
「千夏」と呼ばれた。
真尋くんを見ると、真剣な顔で話しはじめた。

「今日だけど…
一緒にベッドで寝るか?その場合、お前に触れないと約束できない。
イヤなら、お前一人でベッドに寝ろ。
俺はリビングに布団を敷いて寝るから」