7年越しのラブストーリー

「せっかくイブなんだから、シャンパンくらい飲んでいってね」
そう言って、グラスに注いでくれた。

真尋くんと
「乾杯!」とグラスを合わせて、一口飲んだ。
炭酸のシュワシュワが喉を通る。

ビーフシチューを食べてみた。
お肉も野菜もやわらかく煮込んであり、とてもおいしい。
実は私、牛肉があまり好きじゃないけど、このビーフシチューなら、いくらでも食べられそうだ。
2人で「おいしいね」と言いながら完食した。

食べ終わると、
「はい、デザートね」と奥さんが運んでくれたのは、お手製のプリン。
これも口当たりがなめらかで、おいしかった。

帰りには、これまた手作りのショートケーキをお土産に持たせてくれた。
真尋くんがショートケーキを持ってくれる。
反対の手をつないでくれて、マンションへ向かった。

―私たちの姿を写真に撮られ、マンションまで付けられていたなんて思いもせずに―