そう言えば…、
千夏と、その友達の薫ちゃんは、ミスに選ばれたと春輝が言ってたな。
やはり千夏は、高校でモテているのだろうか?
今、バスケ部のマネージャーをやっていると聞いてくる。
午後に行われる運動部の余興、キャプテンが勝ってくれないと、俺は千夏と後夜祭を一緒に過ごせない。
…そう考えたとき、一つの案が浮かんだ。

「春輝。
バスケ部の顧問だった木村先生、まだいるって言っていたよな。
あとで挨拶に行こうぜ」
俺が誘うと、
「真尋。お前、何考えてる?」
疑わしい視線を送ってくる春輝。
付き合いが長いだけあって、やっぱりごまかせないな。
…さっき浮かんだ案を打ち明けると、
「分かったよ!協力するよ!」
と、言ってくれた。
うん。
やっぱり持つべきものは、信頼出来る親友だ。